(2004年3月13日更新)
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[生活療法]のキーワード
東洋医学

食事療法

ツボ療法
具体的ポイント

からだを温める方法
便通を整える方法
適度な運動
アロマセラピー

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[生活療法]

子宮筋腫、内膜症、腺筋症の症状を改善するのに効果的な生活療法に、これとこれを行なえばよい、というマニュアルのようなものはありません。しかし、考え方の基本をどこにおくかということについては、そう複雑ではありません。基本の1つは、「東洋医学」です。東洋医学の大きな柱は、「食事療法」(これに漢方療法も含まれる)と、全身の気血のめぐりをよくする「ツボ療法」の2つです。

これらのほかに、具体的なポイントとして、
「冷えないように、からだを温める」、
「便通を整えて、骨盤内のうっ血を改善する」
「適度な運動により全身の血行を促進する」
などもあげられますが、基盤となる考え方を、やはり「東洋医学」におくと、とらえやすく、また実践しやすいでしょう。筋腫や内膜症は、慢性疾患であり、生活習慣との関わりが大きいので、これらの「生活療法」の実践は大変重要で、実際の治療効果も決して小さくありません。

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<食事療法>

ポイントは以下の3つです。

@動物性脂肪の量が多いと、エストロゲンが増えることが分かっています。動物性脂肪の多い、脂っこい食餌をなるべく少なくしましょう。

A便通をよくするような、食物繊維の多い食事を心がけ、便秘を改善しましょう。食物繊維にはエストロゲンを吸収して体外に排出する働きもあります。

Bからだを冷やすような食事をなるべく少なくし、温める食事を多く摂るようにしましょう。

特にお勧めなのが、大豆を中心とした食事です。大豆にはバイオフラボノイドという植物性エストロゲンが含まれていますが、これは私たちの体内で作られるエストロゲンに比べるとはるかにからだに対する作用が弱いものです(合成エストロゲンに比べると5万分の1の影響力しかない)。しかし、実際に食事の一部として体内に摂取されると、体内で産出されたエストロゲンと競合して、細胞内のエストロゲン・レセプターに結びつこうとします。からだに対する影響力が弱い植物性エストロゲンがより多くのレセプターを占拠するようになれば、本来のエストロゲンによって引き起こされる作用(筋腫の増大や内膜組織の増殖)をある程度抑制することができるのではないか、という考え方も成り立ちます(まだ証明されてはいませんが)。逆に、エストロゲンが不足する更年期には、バイオフラボノイドを含む食品を摂取すると、弱いながらもエストロゲン作用をもっているので、更年期障害を緩和するのに役立つといわれています。事実、大豆製品を多く摂取する日本女性では欧米の女性に比べて、更年期障害が出にくいことが知られています。

その他、ビタミンBやビタミンEを含む食品(玄米や豆類など)は、肝臓の働きをよくするため、エストロゲンのレベルを下げるのに役立ちます。特にビタミンB6は炎症を鎮め、筋肉をリラックスさせる作用を持つタイプのプロスタグランジンの産出にも必要とされ、月経痛をやわらげてくれます。また、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラル類も、PMS(月経前緊張症)や生理中のむくみなどに効果があります。小魚や小松菜、ブロッコリなどの野菜を多く摂るようにしましょう。

逆に避けた方がよいものとして、肉類および乳製品があげられます。これらの食品には筋肉を収縮させる作用を持つ、F2αプロスタグランジンというホルモンのもとになる脂肪酸が含まれています。従って、特に内膜症のかたの場合、子宮の筋肉の収縮によって引き起こされる月経痛や炎症を悪化させる可能性があります。これらの食品を完全にやめることで月経痛が2〜3周期のうちに半減するという報告もあります。まだ成長期にある方や骨量が少ない方、ホルモン療法を行なっている方にはあまりお勧めできる方法ではありませんが、薬に頼らずに痛みをコントロールしたい、という方は期間を区切って試してみられるのもよいでしょう。但し、その間は小魚、小松菜、豆類、ゴマ、鶏がらスープや魚のアラでとっただしなどを十分に取って、カルシウムやたんぱく質を補うようにしましょう。また肉類・乳製品を控えめにするだけでも、ある程度の効果はみられるのではないでしょうか。

また、塩分の多い食事はからだのむくみを引き起こしますし、アルコールは肝臓のエストロゲン代謝機能を弱めますので、なるべく避けた方がいいでしょう。カフェインを多く含む飲料も、鉄分の吸収を妨げますので、貧血気味の人は避けた方がいいとされています。

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<ツボ療法>

東洋医学でいうところの、からだに無数にある「ツボ」を、西洋医学的な解剖学で解明しようとしても、解説できないのですが、ツボに刺激を与えることにより、気血のめぐり(循環)をよくすることができるのは、経験医学としてすでに実証されていることであり、概念についてはWHO(世界保健機構)も承認するなど、すでに世界的に認められています。鍼灸は、このツボ療法を利用した治療法としては、最も高い効果を期待できるものですが、指圧や灸など、その他のツボ療法も、共通した効果を期待できるものです。また、婦人科疾患に効果的、といわれるツボを知って、自分で指圧や灸などの刺激を加え、ケアするのも1つの方法です。

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<からだを温める方法>

冷やさないようなファッションにすることは、基本中の基本です。冬は、マフラーや靴下などの使用や重ね着はもちろん、ババシャツと呼ばれる長袖の下着、保温性に優れたスパッツなどの着用や、使い捨てカイロなど、温めるアイテム総動員で、冷やさない工夫をしましょう。夏でも、肩や足腰をさらけだすようなファッションは、なるべく避けたほうが賢明です。

積極的な方法としては、足湯や腰湯をおすすめします。足湯は、風呂の湯より少し熱いくらいのお湯をバケツなどにはり、ひざ下10センチ程度、三陰交というツボが十分隠れるくらいの位置まで浸して、30分くらい温めます。そばに熱いお湯を用意しておき、途中で冷めてきたら、足すようにします。腰湯は、少しぬるめのお湯に、バストから下だけ20分程度つかり、下半身の血行をうながします。首までつかりたい人は、腰湯をしたあとにすると、のぼせなども起こしません。足湯や腰湯で汗をかいた後は、十分にからだをふき、水分を残さないように注意しましょう。

からだを温めることは、月経時の下腹部痛をやわらげる効果もあります。カイロを上手に利用すると、それだけで痛みを軽くする効果を得られることもあり、それだけでなく、症状の進行を予防する効果もある程度はあるようです。温めることは、簡単にできて、効果の高いセルフケアの方法です。

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<便通を整える方法>

食生活と適度な運動により、便秘を解消することも、血行をうながす大きなポイントです。がんこな便秘に悩む人は、漢方薬を使用してみるのも1つの手です。便秘に効果的な漢方薬についても、婦人科医に相談してみてはいかがでしょう。

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<適度な運動>

自分に合っていて、「気持ちがよい」というものであれば、いわゆる激しいスポーツでもかまいませんが、血行をよくするためには、負担の少ない、ゆるやかな運動で、酸素を十分に取り入れられるものが適しています。たとえば、ストレッチ体操、気功やヨガ、ウォーキング(散歩)など。水泳は全身運動でよさそうですが、からだを冷やすので向いていない、という人もいます。なお、卵巣嚢腫が大きい人は、卵巣の茎の部分がねじれてしまう「茎捻転」のリスクがあるので、あまり激しい運動は避けたほうがいいといわれています。

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<アロマセラピー>

アロマテラピーともいいます。ヨーロッパに伝わる補助的治療法で、芳香療法とも訳されています。植物を精製して有効成分を抽出した天然のオイル(エッセンシャルオイル、精油とも呼ばれる)を、室内の芳香剤、希釈してマッサージなどに利用します。心身のリラックスをうながす効果があり、足湯や腰湯のお湯に垂らして使うことも、効果的です。単独の香りだけでなく、色々な種類を配合して、症状に合わせて調合すれば、得られる効果も高いといわれます。妊娠中の女性や乳幼児には刺激が強いため原則的に使用しないなど、さまざまなルールがあるので、取り入れるにはある程度の知識が必要です。デパートや専門店で専門家のアドバイスを得たり、ガイドブックを読んだりすることもできますが、本格的な効果を得たいなら、講座を受講するなどの勉強もしたほうがよいでしょう。

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